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マルタン・マルジェラ期エルメスを売るなら

2026年9月5日

ロゴもなく、装飾もない。一見すると、なんの変哲もない一着。

けれど、その時期のエルメスをいま探している人は確実に増えています。この記事では、マルタン・マルジェラがエルメスで何をしていたのか、そしてなぜそれがいま評価されているのかを、実際に買い取り、販売している立場から説明します。

マルジェラがエルメスで何をしていたか(1997〜2003年)

マルタン・マルジェラは、1997年から2003年までエルメスのウィメンズを手がけました。

彼がやっていたことを一言でいえば、足し算をやめることです。

ロゴを出さず、装飾も置かない。残したのは、身体に沿う線と素材だけです。そのぶん一着ごとの骨格は驚くほど普遍的で、ウィメンズの規格でありながら、男性が袖を通しても成立してしまう服が少なくありません。

ひとつ、よくある誤解があります。

マルジェラが手がけたのはウィメンズのみです。同じ年代のメンズはヴェロニク・ニシャニアンによるもので、マルジェラは関わっていません。年代が同じというだけで「マルジェラ期」として紹介されているものを時々見かけますが、私たちはそこを分けて考えています。

留め具の出てこない服

この時期の服には、留め具がほとんど出てきません。

ジップやファスナーを使うことが少なく、コートも前を留めない仕立てのものが多い。ポケットは表地と裏地がつながったまま作られています。

金具で身体を固定するのではなく、素材の重さと落ち方で形を決める、という考え方なのだと思います。実際に手に取ると、古い年代のものほど重量があるのに、着た姿は不思議と軽く見えます。

当時の評価は、割れていました

エルメスを求める人には地味に映り、マルジェラを追う人には大人しく映る。

いま市場に出てくる個体には、当時のセール品も一定数含まれています。発表された当時、すぐに売り切れる服ではなかったのだと思います。

その「地味さ」が、いま最も探されています。

誰が探しているのか

ブラウン、グレー、アースカラー。落ち着いた色と、ゆとりのあるサイズ感。日本でいま着られている服の空気に、そのまま馴染みます。

当店でお求めになるのは女性が多いのですが、男性のお客様も一定数いらっしゃいます。ウィメンズの規格でありながら、そういう服です。

相場は、ここ数年ではっきりと上がっています。他のデザイナーのアーカイブと比べても、上がり方は強い方です。探す人が増えている一方で、当時つくられた数は、もう増えません。

前身頃に、留め具がついていない

年代やデザイナーが分からなくても構いません。ただ、ご自身で当たりをつけたい場合、いちばん分かりやすいのは前身頃です。

ボタンもジップも見当たらないコートやシャツ。エルメスなのに、一見なんの変哲もない一着。その可能性があります。

同じ「マルジェラ期のエルメス」でも、値段は同じではありません

当店が実際に扱った2着を並べてみます。どちらもマルジェラ期のエルメス、どちらもサイズ38、どちらもフランス製です。

マルタン・マルジェラ期エルメスのムートン ロングコート。生成りのシアリングを裏に返した、留め具のない前身頃
ムートンのロングコート
マルタン・マルジェラ期エルメスのスエード製プルオーバーシャツ。深いV字の開きで、前身頃に留め具がない
スエードのプルオーバー
「ヴァルーズ」

カテゴリで言えば、コートのほうが「大物」です。相場表に沿った査定なら、コートのほうが高くなるはずです。

実際には、逆でした。ヴァルーズのほうが、ムートンのコートよりはるかに上の値で買い手に渡っています。

理由は形にあります。ヴァルーズはもともと漁師や船乗りが着ていた、頭からかぶる仕立てのこと。マルジェラ期のエルメスでは、型の名前そのものが今も探され続けている数少ない一着です。シャツ、ニット、ワンピース、ジレ。形を変えながら繰り返し作られていて、どの形であっても値が大きく崩れることがありません。

つまりこの時期のエルメスでは、カテゴリではなく型が値段を決めていることがあります

相場表には、この差が出てきません

ブランド名とカテゴリ、状態のランクを入力して金額を出す査定では、先ほどの2着は「エルメスのコート」と「エルメスのシャツ」という2行になるだけです。どちらがヴァルーズなのかは、どこにも入りません。

状態の見方も同じです。古くからあるツイルレーヌ柄のシルクシャツは、買取価格が年々上がっています。それでも脇にシミがあるだけで、値を大きく落とされることがあります。当店では、状態を理由に一律でお断りすることはしていません。

買取REONは、買い取った商品の販売までを自分たちで行っています。上の2着も、仕入れて、値を付けて、実際に売りました。最後にいくらで買い手に渡るかを見てきたことが、そのまま査定の根拠になっています。

マルジェラ期かどうか分からないときは

タグを見ても年代が分からない、ということはよくあります。そういうときは、いつ購入したものかを思い出してみてください

1990年代の終わりから2000年代のはじめにかけて買った記憶がある。あるいは、ご家族がその頃に買われたものらしい。それだけで、この時期のエルメスである可能性は十分にあります。

正確な年が分からなくても構いません。「たしか、あの頃だったと思う」くらいの記憶で、一度お問い合わせください。あとはこちらでお調べいたします。

買取の方法

出張買取

福知山市・綾部市・舞鶴市・宮津市・与謝野町・丹波市(兵庫)へお伺いしています。日程は事前にご相談のうえ調整いたします。

お品物を運び出す必要がありません。衣類・バッグ・小物・美術品などが対象です(家具・家電は承っておりません)。

宅配買取(全国対応)

遠方の方は宅配買取をご利用ください。送料は当店が負担します。梱包材はお手数ですがお客様のほうでご用意をお願いしています。

いずれの場合も、まずはお写真をお送りいただければ、おおよその金額をお伝えできます。シャツ1枚、ニット1枚からでも構いません。「これは値段が付かないと言われた」というお品物こそ、一度ご相談ください。

まずはお写真をお送りください
査定は無料です。年代やブランドが分からないままで構いません。
メールで相談する お電話:080-4824-7506

静かな服の価値が、きちんと見つけられますように。